エコ園舎
2012/10/2
弊社では、現在保育園を設計させていただいております。
こちらの保育園は昭和50年から認可保育園として地域に根差した保育を行ってきましたが
この度、建物の老朽化と保育人員の増加という経緯で建て替えを行うことになりました。
今回の設計では、仮設園舎を建て引っ越しをし、解体を行ってから建替えを行うという3つの大きな工事を行うことになります。
仮設園舎といっても、当然のことながら今まで本園舎で行っていた保育を行っていかなければいけません。
また、半年間という使用期間がネックでもあり、どうすれば効率よくかつエコな園舎が出来るか・・・
新規で購入するか、リースにするか・・・
工事工期も厳しかった為、時間もかけられないという厳しい状況に頭を悩ませている時、園長先生の言葉がありました。
「園舎には思い入れがたくさんあるから使えるものはどんどん使ってほしい。保護者や地域の方達への説明は私がします。」
その言葉をいただいてからは、すごく速かった気がします。保育士の先生方と細かく打ち合わせをし、
仮園舎で使えるものを選定していきました。
照明器具、衛生陶器、厨房機器、空調機器、家具、カーテン、サインなど使えるものはほとんど既存のものを利用しています。
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取り外す時期や、試運転も含め本当に時間に余裕がない中ではありましたが、
「もったいない」という精神は一番のエコにつながりました。
おかげでコストカットも含め、既存品をうまく取り入れたエコな園舎が完成できたと思います。
福岡市の過去の事例で既存の園舎のものを利用して仮園舎を建てた事例は初めてだったようで、
保育課の方からもよく工夫されていますねとお褒めの言葉もいただきました。
ご協力いただいた保育園の方達はもちろんのこと、園に通っている子供達や保護者の方々、
施工会社には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
仮園舎自体は軽量鉄骨造(いわゆるプレハブ)なのですが、保育士さん達が上手に飾り付けをしていただいたおかげで
殺風景な部屋から一気に保育園らしくなりました。
かわいいですよねー!!
先生方のアレンジの仕方や創意工夫には本当に目を見張るものがあり、設計者としても本当に感動しました。
引き続き、本園舎の方の工事が始まります。気を引き締めて頑張りたいと思います。
設計部:尾上