かみさまがすまう森
2018/8/3
御船山楽園。佐賀県武雄市にある池泉回遊式庭園にて、「自然が自然のままアートになる」をテーマとしたデジタルアート展が開催されていたので、休日を利用して行ってきました。
御船山楽園は15万坪という広大な敷地の中に、20万本のつつじ谷や樹齢170年の大もみじ等があり、庭園内から望める御船山は昼夜を問わず壮大な雰囲気を感じさせます。
デジタルアート展は夜間のみということもあり、暑さも感じず庭園内を散策することが出来ました。
ライトアップもただ照らすだけではなく、鑑賞者が通ると強く輝き、音色を響かせながら他のつつじへ波紋のように広がっていく。奥の通路に人がいればそこからまた光の波紋が広がるという風に、広大な空間に人の繋がりを感じさせてくれました。
庭園内からでるとホテルの内部を利用したエリアに「ランプの森」と題された作品もあり、庭園内と同様に鑑賞者の動きと光の波紋が揺らめく幻想的な空間となっていました。
地方にある歴史的背景を持つ場所。深く紐解いていくととても魅力的なものではありますが、一方で踏み込むまでに「退屈さを感じてしまう」、「分かり難い」といった意見もあると思います。
今回のアート展では、既存のものとデジタルアートの調和により、今まで庭園に訪れたことがない方でも感覚的にわかりやすく、退屈さを感じさせない素晴らしい作品だと感じました。
土地の歴史、その土地の文化、それらとの調和を考えながら新しい付加価値としての作品を作る。
私自身もこのような素晴らしい物が設計できるように今後も励みたいと思います。
設計部 朝倉