片山津温泉 総湯を訪ねて
2021/3/22
2年程前に、石川県加賀市にある『片山津温泉 総湯』を訪れたことがあります。
(2012年4月開業)
△建物正面ファサードと柴山潟
柴山潟(しばやまがた)という潟の湖畔という立地を活かし、まるで自然豊かな風景を切り取ったかのようなカーテンウォールが特徴的なこの建物は、石川県出身である谷口吉郎を父に持つ谷口吉生氏設計の作品です。
△建物の裏手のファサード
建物は点対称のデザインとなっていて、2階のカフェスペースからは柴山潟が一望出来ます。
△ロビー
内部は「潟の湯」と「森の湯」に分かれていて、日替わりで男女が入れ替わるそうです。
天井の高いロビーは、2019年7月に開館した『谷口吉生・谷口吉郎記念 金沢建築館』のエントランスのプロポーションにどこか似た雰囲気を感じました。
入浴後、小一時間ほど周辺を散策しましたが、建物内部だけではなくこの地域一帯の時間がゆっくり流れていて、居心地の良い空気に包まれている気がしました。
歴史ある片山津温泉の総湯として、モダンなデザインのこの建物が新たなランドマークとなり、観光客のみならず地元の若い世代にも温泉文化を継承していく。
片山津のまちの魅力を見せつけられたような、そんな1日でした。
設計部 植木