故郷の夏
2020/8/27
今年の夏は、梅雨も長くて猛暑日が続いています。
コロナ対策に加えて熱中症対策にと、気を抜くことが出来ない日常生活です。
その様な状況もあり、故郷への夏の里帰りは自粛しました。
「夏」で頭に浮かぶ事は、私は故郷の福江島で行われ続けている、
念仏踊りの「チャンココ」です。
各地区の青年男子が花笠をかぶり、腰みのを付けて太鼓を抱えて、
鉦の音と歌声に合わせて舞い踊ります。(県指定無形民俗文化財に指定)
お盆の8月13日から15日にかけて地区ごとに行われます。
各地区ごとで、花笠や腰みのの長さや踊り方が少しづつ違うように感じます。
私の育った所では、15日の早朝から幾つかに分かれて、一軒・一軒を順番にご先祖様のご供養
として家の敷地内や家のすぐそばで、チャンココを舞い踊ってもらえます。
一軒・一軒を廻り終わると、最後には墓地まで行き、沢山のお墓参りに人々が集う中、
チャンココの踊りとともに、ご先祖様を送ります。(夕方~夜にかけて)
初盆の家は、墓石の前でもチャンココを舞い踊ってもらえます。
△実家でのチャンココ①
仏壇に近い縁側にて(2か所に分かれて、踊って頂きました)
△実家でのチャンココ②
玄関先にて(2か所に分かれて踊って頂きました)
△広さがない家では、道路に出てチャンココを舞い踊ってもらえます。
故郷のお盆のお墓参りは、8月13日から15日の3日間 天候にも左右されますが、
夕方から家の家紋が入った提灯をもってお墓に行きます。
提灯にロウソクを灯して墓石の周りに複数吊り下げます。
ロウソクに火が灯されている間は、
交代で親戚・知人のお墓にお線香をもってお参りに行きます。
この時期は沢山の帰省も重なるため、久しぶりにお会いできる方々との立ち話で、
長かった線香が短くなってきていることに気づき、慌てて次へと急ぐ事もよくあります。
時間がながいので、子ども達は周りに気をつけながら花火で遊んだりしています。
故郷のお墓参りは、賑わいの中でご先祖様を迎え・送る事のように感じます。
いつまでも続いて欲しい行事のひとつです。
総務部 今道